こんにちは。
 
薬院の武井歯科医院、院長の武井です。
 
 
重度の歯周病になると、歯を支える歯槽骨や骨と歯の根をつなげる歯根膜などが失われてしまい、これらは自然に再生することはありません。
 
そのため、「歯周病を治しても骨は溶かされたままだし……」と思ってしまうかもしれませんが、諦めるのはまだ早いですよ。
 
エムドゲインと呼ばれる外科的な治療によって、重度の歯周病でも改善する可能性があるのです。
 
 

エムドゲインとは、歯周病の進行によって破壊された歯槽骨などの歯周組織の再生を促す治療法です。
 
エムドゲイン・ゲルというタンパク質の一種を歯根の表面に塗ると、初めて歯が生えた時と似た環境を作り出すことができ、これによって周辺の歯周組織の再生を促します。
 
また、エムドゲイン・ゲルを塗る際に歯ぐきの切開が必要になるため、エムドゲインは歯周外科治療に含まれる治療です。
 
 

エムドゲインを行う際は、手術の痛みを軽減するため麻酔を使用します。
 
麻酔後、治療する部分の歯ぐきを切開し、歯根面を露出させて歯垢や歯石を除去する清掃を行います。
 
その後、骨が失われた場所にエムドゲイン・ゲルを塗り、切開した歯ぐきを縫い合わせて治療は完了です。
 
縫い合わせた糸は、手術後から約3～6週間で取ることができます。
 
また、治療後は定期的に検査を行って再生の状態を確認し、うまく再生できた場合は最終的に50～90％の骨が再生できるといわれているのです。
 
 

エムドゲインで歯周組織が再生するまでの期間には個人差があり、さらに歯周病の進行度も関係してくるので、再生できた場合も「〇〇日で再生します」と明確な期間をお伝えすることはできません。
 
ただ、一般的には数ヶ月～1年ほどが目安となっています。
 
 
エムドゲインは手術も必要とすることから、治療に対して不安に感じる方も多いと思います。
 
武井歯科医院では、日本歯周病学会 歯周病専門医が治療に当たり、専門的な知識・経験によって最適かつ正しい診断を致します。
 
歯周病の重症化でお悩みの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。